コラム

最近、イノシシやシカに悩まされている農家さんが多いですよね。
ホント丹精込めて育てた野菜等ことごとく食べられてしまってます。
実は侵入するのは畑だけでは無く、お庭にも!!

綺麗に咲いている花や下草類など ある日突然見るも無残に食いちぎられたり、掘り返されたり…朝 起きてビックリしたという話しもしばしば聞きます。
100歩譲って鹿はともかく、イノシシはタチが悪い…
何せその強靭なパワーで掘り返します。ミミズ等土の中にいる食材を所構わず掘り返す。
もう たまったもんじゃありません。昨日まできれいだったお庭がボコボコに…
ガーン!!
落胆です…。

山と隣接するお庭の下準備~防獣フェンス設置~
▲ とある温泉施設。イノシシが掘り返して芝生がぼこぼこに。

こんな経験から最近はお庭の計画をする時、(街中では滅多に要らないと思いますけど)山が隣接する場所では防獣フェンスを設けたりします。鹿が出る所なら高さ1.5m以上のもの、イノシシが出る所なら掘り返し対策をして、どっちもなら掘り返し対策をした高めのもの…

今回はイノシシが凄いと言う事で、シシ対策の防獣フェンスを、専門の業者さんにお願いしました。
獣も生きていくのに必死ですから、食べ物がありそうならあの手この手で柵を越えたり下からの進入路を掘って入ろうとします。しかし業者さんは流石、この道のエキスパート!
「奴らは此処から入ってくるだろう」という箇所が解っているのか、各所で嫌がらせを沢山考えるんです。相手の嫌がる事をする事が、諦めさす重要な要素なんだとか…。
ブツブツ言いながら作業されてる業者さん、私は「何て嫌な性格をしてるんだろう…っ」と、ちょっとだけ思ってしまいました。笑笑

防獣フェンスの業者さんの主な仕事場は山の中。当然急な勾配や足元が悪い場所がほとんどです。地下足袋もスパイク付きで、なんか冬山の登山家の様な出で立ち。ちょっとかっこよかったりするんですよねー(僕だけ?)

一緒にお手伝いをさせていただいて、山の中での作業の効率化といいますか、アイデアといいますか、大変勉強になりました。
勿論色んな現場が有ると思いますが、山の中を重い道具や機械など持って運ぶのは一苦労。
少ない道具で、どのように作業していくのだろう、距離も長いので時間がかかるだろうなぁと思ってみていますと本当に色々工夫されているんです。重い道具を使わなくても、現場にある木の枝や手持ちの軽量のチルホール(手動ウィンチのようなもの)をうまく使って、フェンスが手際よく綺麗に張られていきました。

山と隣接するお庭の下準備~防獣フェンス設置~
▲ 材料も出来るだけ軽量化され、運びやすいものになっている。

親子で作業されてますが、息子さんはしっかりと親父の背中をみて仕事をおぼえてはるんだなぁっと羨ましく思えました。

私がちょっと現場を離れて休憩のお茶を持って山に入ると、お父さんが「此処にひと抱え位の石が欲しいんじゃ!イノシシは嫌がりよるしな!!」って。

え!!
え!?
此処に持ってくんの!?
誰が?

「YOUが!」

持って来たるやんけッ!というわけで、
30㎏位の石を下から抱えて山を登り、ハアハア言いながら涼しい顔で
んじゃ此処に置いときますんで!と置きますと、

「お前アホやろ!!」と。笑笑

その時から何か凄い距離が縮まったんですよね。
君の頑張りに応えないとなっ!って、良い感じでしょう!
イノシシ除け!!完璧です。

山と隣接するお庭の下準備~防獣フェンス設置~
▲ 石を置いた写真を撮り忘れてしまいました。涼しい顔してましたが、石、滅茶苦茶重かったです(笑)

この間の台風で防獣フェンスの被害もあちこちの山でかなりあったそうです。すぐに獣が畑に食べにくるので長く放って置くことができず、ここ最近は超多忙だったそうですが、街中に住んでいると、防獣フェンス屋さんという職業、なかなか認知されていないですよね。
だけど、日本の多くの土地がそうであるように、山に近い畑やおうちがある方にはとても重要な職業です。
私が住む住宅街もそうですが、元は山で、猿やイノシシや鹿などの獣が先の住人です。しかし被害や安全という事を考えると、やはり棲み分けは重要です。うまく棲み分けるひとつの手段として、防獣フェンスという手があります。

※今回はお庭から見えないところへの設置でしたが、お庭や道路から見える場合は景観に配慮したフェンスをご提案しています。

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Takefumi Ueki

Takefumi Ueki

植木威文(造園家、一級造園技能士) 2010年から植威の代表として、京都・滋賀を中心に日本庭園はもちろん、イングリッシュガーデンの考え方を取り入れたローメンテナンスで自然な風景の庭の施工や、庭園管理を行っている。 趣味はディジュディドゥ(世界最古の木管楽器と言われている)演奏、山菜採りなど。